遺品整理の家財道具や記念品の取り扱い方

遺品整理のときに、家財道具や記念品のように特殊な遺品をどのように取り扱えばいいのか、迷うものも少なくありません。記念品や美術品、骨董品のなかには高価なものもあります。これらの遺品は専門知識が必要になり、安易に処分するのはおすすめしません。
遺品のなかでも特殊な遺品が出てきたときの対応について説明したいと思います。
目次
遺品整理の家財道具や記念品の取扱いのポイント
遺品のなかには、一般的な家庭で使われる家具とは違い取扱いに注意が必要なアイテムも存在します。具体的には、記念品・美術品(芸術作品)・骨董品・付加価値の高い宝石などの形のあるものもあれば、デジタルデータのように無形遺産も含まれてます。
有形財産
芸術作品や骨董品は、美術的な側面で高く評価されるものもあります。専門家による正確な評価を行ったうえで、本物か偽物かを見極める必要があります。必要に応じて修復を行うこともあれば、保険や保護処理を行う場合もあります。また、美術品は温度管理も重要になるため、適切な保管環境にて管理を行う必要も出てきます。
宝石などの貴金属は、盗難や紛失対策としてセキュリティや専門業者に依頼する方法もあります。どのように保管するのが適切なのか迷ったときは方法を確認しておきましょう。
無形財産
デジタルデータなどの無形財産は、近年増加しています。主にスマートフォンやタブレット、パソコンのような電子機器のなかに含まれていることが多いものです。プライバシーやセキュリティの観点からも、慎重に取り扱う必要が出てきます。
無形財産の場合は、データを完全に消去するソフトを使うようにしてください。また、電子機器はそのまま処分することはできず、小型家電リサイクルなど適切な方法にて処分するようにしてください。
家財道具や記念品を取り扱う注意点
遺品のなかにある家財道具や記念品を取り扱ううえで、いくつか注意点があります。
・遺族と相談したうえで決める
・整理する範囲を決める
・価値の高いものは保管する
・遺族で形見分けする方法もある
・リメイクして気持ちを軽くする
・専門業者に相談する
・プライバシーの保護を確認する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
遺族と相談したうえで決める
遺品のなかでも記念品のように故人を強く思い出すものは、感情的になってしまう人も少なくありません。遺品整理を進めなくてはいけないからといって、無理に処分するのはおすすめできません。
遺族同士で話し合いをしたうえで、適切な方法で処分できるようにしていきましょう。残しておきたい気持ちが強いときは、一時保管用のボックスを用意しておき、時間を空けてから見直すようにしてください。
整理する範囲を決める
遺品整理では、まずは範囲を決めることも重要です。故人の遺言書やエンディングノートを確認したうえで、最終的な意思や具体的な指示が書かれていないかどうかを調べましょう。故人の意思が最も優先されるものですし、遺品の処理や手続きをスムーズに進めることにも繋がります。
特に遺言書は法的な役割を持っているため、無視したまま遺品整理を進めてしまうと法的な問題が発生してしまう可能性も考えられます。親族同士のトラブルを防止することにも繋がりますので、まずは遺言書やエンディングノートを確認してください。
価値の高いものは保管する
芸術品や骨董品、宝石類などの価値の高いものはすぐに処分するのではなく保管する方法もあります。
特殊な遺品として確かな価値のあるものですし、安易に捨ててしまうと相続関係のトラブルの原因となってしまうこともあります。遺産として相続するのか、また買取査定に出すのかによっても変わってきます。それぞれ適切な保管方法がありますので、専用の保管庫を確認するようにしてください。
遺族で形見分けする方法もある
記念品のように思い入れのあるものは、遺族で形見分けする方法もあります。形見分けは、遺品整理や葬儀後に行うのが一般的です。
とはいえ、形見分けで高価なものを渡すときは、贈与税が発生する可能性があることを覚えておきましょう。なかには受け取ったことで負担に感じてしまうこともあるため、意思をしっかりと確認するようにしてください。
リメイクして気持ちを軽くする
記念品を処分することに対して罪悪感がある人は、リメイクをして残しておく方法もあります。例えば、故人が大切に使っていた衣類や着物、バッグなどをそのまま残しておきたくても、保管場所に困ってしまいます。
記念品や、家財道具なども同様で、リメイクした状態でまだ使えるのであれば残しておいてもいいでしょう。少しでも気持ちが楽になる方法を選択できるようにしてください。
専門業者に相談する
特殊な遺品を扱うときは、専門業者に相談することも重要です。業者の実績を確認しつつ、安心して依頼できる業者を探すようにしてください。遺品整理は、法的な手続きを伴うことも多く、正確な手続きを行わないとトラブルの原因になることも少なくありません。大切な遺品を守るためにも専門業者に頼りつつ進めるようにしてください。
プライバシーの保護を確認する
遺品のなかには、個人情報を含んだものが多く存在します。そのまま処分してしまい、個人情報の漏洩リスクを高めてしまう事のないようにしてください。書類や写真のようなものはシュレッダーにかけ、適切な方法でリサイクルを行う必要があります。
家財道具や記念品の片付けが進まないときの対策
家財道具や記念品の片付けを考えているものの、思うように進まない…と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。故人が大切にしてきたものだからこそ、処分できないと話す人も少なくありません。片付けが進まないときの対策を3つ紹介します。
残すものを決める
遺品の片付けが進まないときは、無理に処分しようとするのではなく「残すものを決める」ことから始めてみてください。遺品のなかでも残しておきたいものを明確にすることで、逆に処分してもいいものがはっきりとしてきます。
感情に左右されることなく整理を進めるためられるようにしておきましょう。残すものの基準を決める時は、故人にとってどれだけ大事なものなのか、必要なものなのかを判断するようにしましょう。
寄付も検討する
まだ使えるものであれば、寄付の選択肢もあります。団体ごとに寄付できるものが変わってきますが、受け入れ可能なものをリストにて紹介していると思います。
寄付は日本だけでなく海外支援の一環として行っている団体も少なくありません。そのまま処分してしまうよりも、寄付をして前向きな気持ちで遺品の整理を進めていきましょう。
保留ボックスに一時的に保管する
片付けが進まないときは、保留ボックスを作るようにしてください。保留ボックスのなかには、今すぐに処分を決められないもの、保管したあとに後で見直すものを一時的に収納しておきます。
悩んでしまい片付けが進まない人にとっても、作業をスムーズに進めることにも繋がります。遺族同士で意見が分かれてしまい決まらないものも、保留ボックスのなかにいれておくと遺品整理がスムーズに進みます。
まとめ
遺品整理の家財道具や記念品のように、取扱い方法がわからず困るものも少なくありません。専門的な知識を必要とするものの場合は、相談しつつ適切に整理できるようにしていきましょう。
すぐに決められないときは保留ボックスを使い、一定期間を置いて見直す方法もあるからこそ慎重に進めていくようにしましょう。
この記事の監修者:編集部:三島

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