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遺品整理の後に残ったものをどうする?リサイクル・寄付のすすめ

遺品整理が終わったあとに「残ったもの」をどうするかで迷っている人もいるのではないでしょうか。

なかには、比較的新しくまだまだ使えるものもあれば、汚れていて処分が必要になるようなものもあります。なかには、故人が大切にしてきたものだからこそ、遺品とはいえ処分できない…なんて人もいるのではないでしょうか。

遺品整理のあとに残ったものはリサイクル・寄付の選択もできます。具体的なやり方や必要な手続きについても紹介します。

遺品は処分する以外にリサイクル・寄付もできる

遺品整理を進めていくと、なかには整理後の遺品をどうするべきか迷う人もいます。

使わないものとはいえ、故人が大切にしてきた遺品を捨てずに、できるだけ残しておきたいと考える人もいるのではないでしょうか。

とはいえ、保管できるスペースも限られてるからこそ、ときには処分しなくてはいけないケースもあります。そんな遺品が数多く残っているのであれば、リサイクルや寄付も検討してみてもいいでしょう。

遺品のリサイクルとは

遺品のリサイクルとは、故人が使っていたものを「再利用」「資源化」することをいいます。

遺品のなかには、自治体やリサイクルショップが積極的に買取しているものや、資源ごみとして回収しているものもあります。遺品をそのまま処分してしまうと、せっかく再利用できるはずのものを無駄にしてしまいます。

故人の思いを大切にしながら、環境に配慮しつつ遺品を処分できることを考えると、リサイクルも一つの選択肢といえるでしょう。

遺品の寄付とは

遺品のリサイクルと混同されがちなのが、寄付をする方法です。

遺品の寄付は、故人が使っていた遺品を「慈善団体」や「NPO法人」などに贈ることをいいます。これらの団体は、金銭的なものだけに限らず物品の寄付も受付しています。

団体によって受付している内容は異なり、未開封のままでないと受付できない場合もあります。遺品の寄付を考えているのであれば、それぞれの団体によってどのような品目を受け付けているのか、ホームページを見て確認してから贈るようにしてください。

遺品整理でリサイクルできるものは?具体的なやり方

遺品整理でリサイクルができるものには、さまざまな種類があります。
具体的なやり方も変わってくるため、しっかりと確認しておきましょう。

・衣類関係
・小型家電
・大型家電(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機)
・資材となるもの(段ボールや紙類)
・家具
・美術品や骨董品(寄贈することも可能)

それぞれ詳しく説明します。

衣類関係

遺品のなかでも処分に困るものに、衣類があります。

衣類でも状態の悪いものは、燃えるゴミや資源ごみとして自治体に回収してもらいます。自治体によっても処分方法が異なる場合があるため、それぞれの自治体のルールを確認するようにしましょう。

状態のいい衣類は、家族や親族に譲るかどうかを確認したうえで特に見つからないときは、リサイクルも検討してみてください。衣類のなかでも限定品やブランド品の場合は、高値がつくことも少なくありません。とはいえ、ノーブランド品や汚れのついているものは買取対象外になってしまいますので、注意しましょう。

遺品として衣類を整理するときは、ポケットも確認するようにしてください。なかに現金や貴金属などの貴重品が入ったままになっているケースも少なくありません。

特にジャケットや上着のようにポケットの多いものや、つい入れたまま忘れてしまうようなものは細かく確認しておきましょう。そのまま処分してしまうと、親族同士のトラブルの原因となります。

小型家電

遺品のなかでも、小型家電はリサイクルしてもらえる可能性があります。

小型家電リサイクル法と呼ばれているものになり、家電4品目以外のほぼすべての電気機械を対象としています。具体的には、携帯電話やパソコン、デジタルカメラ、オーディオ機器、調理器具、家電製品、空調機器、ゲーム機などの28品目が法令にて指定されています。

これらは、小型家電のなかにふくまれている、金属などの有用な資源を回収する目的で行われています。

遺品から出た小型家電は以下のような方法で処分します。

・スーパーや市役所の入口にある小型家電回収ボックス
・小型家電リサイクル法認定事業者
・清掃センターやリサイクルセンター

小型家電のリサイクルで一番簡単にできるのは、回収ボックスだと思います。市区町村によっても設置場所が変わってきます。

また、回収口の大きさも変わりますし、対応している品目の違いもあります。直接持ち込んで処分したいものであれば、インターネットにて「市町村名」+「小型家電リサイクル」を検索すると、設置場所や回収に関する注意事項などが確認できます。

事前に調べたうえでどのようにリサイクルできるか確認しておきましょう。

大型家電(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機)

大型家電4品目である「テレビ」「エアコン」「洗濯機」「冷蔵庫」は、リサイクルの対象となります。購入時にリサイクルに必要な費用を支払っていることが多く、許可証を持っていない業者が回収すると違法となってしまいます。

遺品で大型家電があるときは、以下のいずれかの方法で処分することになります。

・購入したお店に持参してリサイクルしてもらう方法
・地方自治体に相談して回収をしてもらう方法
・家電製品協会にて定めた引き取り場所に持っていく方法

家から大型家電を運び出す必要があるため、車がない人やご高齢で家から搬出するのが難しい人もいるでしょう。その場合は、不用品回収業者に依頼して運び出しや運搬、処分(リサイクル)までを依頼してしまう方法もあります。

資材となるもの(段ボールや紙類)

段ボールのように資材となるものは、リサイクルの対象となります。

段ボールは、紙と木材でできていることもあり、適切にリサイクルを行うことで新しい段ボールや紙製品の原料として再利用できます。日本は段ボールのリサイクル率も高いからこそ、資源や環境を守ることにも繋がっています。

遺品で出た段ボールは、そのまま自治体にて行っている資源回収に出す方法もあります。決まった曜日や場所に出す必要があり、マンションによってはいつでも出せて管理人さんが管理しているようなところもあります。

他にも、街や公共施設にあるような「拠点回収」に出す方法もあれば、量が多いときはごみ処理施設や古紙回収業者に依頼する方法もあります。回収してもらえるかどうか確認したうえで、紐でまとめて処分しましょう。

家具

遺品整理では、故人が使っていた机や椅子、たんすなどの家具も多く出てきます。小型の家具でも数が多いと処分に困りますし、大型家具は運び出しの手間も大きな負担となります。

自治体の粗大ごみとして処分できるものもあれば、不用品回収業者にて引き取りしてもらう場合もあります。状態の良い家具があればリサイクルショップに持ち込んで、買取してもらう方法もあり処分費用を軽減することにも繋がります。

ただし、家具のなかでも汚れや破損があると、買取しえもらえなくなってしまうこともあります。また、自分で運び出す手間もかかるため、処分方法についてはしっかりと考え進めるようにしておきましょう。

美術品や骨董品(寄贈することも可能)

遺品のなかでも対応に困るものに多いのが、美術品や骨董品の扱い方です。価値のあるものかどうかを判断できないときは、専門の買取店に持っていき調べてもらったうえで買取に出すか、処分するかどうかを決めるようにしておきましょう。

なかでも、故人が有名な芸術家の場合、安易に処分しないようにしてください。価値のある美術品や骨董品を家族が相続する場合、相続税がかかってしまいます。

遺族にとっても負担となるのであれば、美術品や骨董品を寄贈する方法もあります。とはいえ、すべてが対象になるわけではないため、寄贈できるかどうか問い合わせて確認しておきましょう。

遺品整理でリサイクルが難しいもの

遺品整理で出てきたもののなかでも、リサイクルが難しいものもあります。

・汚れがひどいもの
・給水ポリマーの入っているもの(ペットシートや紙おむつなど)

これらは、どんなに量があったとしてもリサイクルはできない可能性が高いと思います。また、紙おむつなども介護施設に直接寄贈する方法もあるのですが、袋を開封していると難しく、処分以外の選択ができないものもあります。

近頃は、不織布マスクのごみも多いのですが、自治体の加熱ごみとして処分しましょう。

遺品を寄付する方法や必要な手続き

遺品の寄付を考えている人もいるのではないでしょうか。
そもそも寄付をやったことがない人にとっては、どのようにしたら寄付できるか迷っている人もいるかもしれません。寄付を行うための方法や必要な手続きについて解説します。

・寄付する先によって手続き方法が変わる
・寄付できるものとできないものを確認する
・国際支援として遺品寄付に出す方法がある
・寄付金控除や非課税財産になることもある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

寄付する先によって手続き方法が変わる

一口に寄付といっても寄付先によって、手続きの方法が変わってきます。例えばJFSAは、洋服や古着の寄付ができる団体になり、貧困地域や災害地域、自治体や災害ボランティアなどにて再利用している団体です。

衣類を寄付するためには、宅配便にて送付する方法と、JFSAの事務局にて持ち込みます。他の団体によっては、さまざまな遺品を箱に詰めて送るだけで寄付できる団体もあります。

寄付を行ううえで、どのような手続きが必要なのか、手間に感じないかどうかを確認するようにしてください。

寄付できるものとできないものを確認する

寄付は、すべてのものが対象になるわけではありません。状態がいいものであっても、衛生的な問題があったり、法令上の理由によって受け取りができないものもあります。

それぞれの団体によっても判断が異なります。寄付できない品目があることを覚えておくことで、寄付するべきか処分するべきか決めやすくなります。

国際支援として遺品寄付に出す方法がある

遺品の寄付というと国内をイメージする人も多いのですが、国際支援として遺品寄付に出す方法もあります。自分でどこに寄付をするのか決められる良さもあります。

国際支援の寄付は、主に発展途上国や災害被災地が対象となり、団体が受け入れの窓口を担っています。個人で寄付をしたいと思っても、受け入れていない国もあります。どの団体にするのか、信頼できる団体を選ぶようにしておきましょう。

寄付金控除や非課税財産になることもある

遺品を寄付した場合、一定の条件のもと「寄付金控除」もしくは「非課税財産」として扱われる場合もあります。

課税額に直接的な影響があるわけではないものの、税金面で変わってくる部分もあるからこそ、確認しておくと安心です。高価なものを寄付する場合は、専門家に相談してからのほうが、トラブルを防ぐことにも繋がります。

リサイクルや寄付以外の方法もある?

遺品を処分するのにリサイクルや寄付以外の選択肢もあります。
具体的にどのような方法があるのか見ていきましょう。

・知人や知り合いに譲る
・フリマに出す
・ネットオークションで売る
・リメイクして残しておく
・お焚き上げの方法もある

詳しく紹介していきます。

知人や知り合いに譲る

遺品のなかには、親族もしくは知人が形見分けとして引き継ぎたいと希望するケースも少なくありません。特に故人と深く親しくしていた人の場合、着物などの思い入れのある品を処分することに抵抗がある人もいます。

形見分けの場合、誰が何を受け取るのかを事前に話し合うことをおすすめします。安易に渡してしまうと、親族から「ほしかった」と言われトラブルの原因となってしまうこともあります。

そのため、知人や知り合いに譲る前に、遺族同士で話し合いをしておき、納得したうえで決めるようにしておきましょう。

フリマに出す(ネットオークション)

遺品のなかでも「未使用」のものや「ブランド品」は、フリマアプリやネットオークションにて売却する方法もあります。個人間での取引が基本となるため、より高値で買取してもらえる可能性も出てきます。

限定のアイテムや高級品などは特に高い価格になりやすいものです。フリマでは、すぐに買い手が見つからないこともありますし、出品や発送に手間もかかります。あくまでも時間に余裕がある人におすすめの処分方法です。

リメイクして残しておく

処分するのが忍びないと思うのであれば、リメイクする方法もあります。着物をそのまま保管していても、場所をとってしまい劣化が進んでしまうだけ…なんてこともあるでしょう。着物をリメイクして、バッグやクッションカバーなどの小物にする方法もあります。遺品を使ったリメイクを行っているお店もあるため、相談してみてもいいと思います。

お焚き上げの方法もある

故人が使っていたものをそのまま処分することに抵抗がある場合は、供養やお焚きあげも検討してみてもいいでしょう。神社やお寺などで遺品供養の一環として行われているものになります。

ただ、処分するだけでなく感謝の気持ちを込め、送り出すこともできます。長く愛用してきたものだからこそ、たくさんの想いが詰まっているはずです。供養することで、気持ちの整理にも繋がりやすくなります。

まとめ

遺品整理で残ってしまった遺品は、処分するだけでなくリサイクルや寄付、リメイクや形見分けなどのさまざまな方法があります。故人が大切にしてきたものを、少しでも多く残したい、思い出にしたいと考えているのであれば参考にしてみてください。

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この記事の監修者:編集部:三島

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