遺品整理と依頼する前に知っておくべきポイント

遺品整理業者に依頼を考えている人のなかには「事前準備は必要なのか」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。遺品整理は人生のなかで何度も経験する事ではないからこそ、戸惑う人が多いのも自然なことです。本記事では、遺品整理業者に遺品の整理を依頼するうえで、準備することやポイント、進行の手順ついて詳しく説明していきます。
遺品整理業者とは
遺品整理業者とは、亡くなった人の自宅を片付け、遺品の整理を専門に行っている業者です。遺品を扱うため故人に対して敬うのはもちろん、遺族に寄り添い丁寧な対応や作業を行っているのも特徴です。また、遺品整理において困ったことがあれば相談できるなど、サポート体制も充実しています。
具体的には以下のようなサービスを行っています。
・遺品のなかで貴重品の捜索
・遺産や相続に必要な書類の確認
・遺品のなかで不要なものを処分する
・遺品を供養する
・遺品整理後の部屋のなかを清掃する
遺品整理業者によっても、対応しているサービス範囲が異なります。
そのため、依頼する前にどこまで対応しているのか確認するようにしましょう。
遺品整理を業者に依頼する前にやるべき準備
遺品整理を業者に依頼する前に、やるべき準備について見ていきましょう。
・必要なものとそうでないものをわける
・重要書類など処分したくないものを明確にする
・希望する作業内容を伝えられるようにリスト化しておく
・作業当日は電気や水道を使えるように準備する
・作業に必要な手袋やマスクを用意する
それぞれ詳しく説明します。
必要なものとそうでないものをわける
遺品整理を業者に依頼する前の準備として、遺品のなかで必要なものとそうでないものをはっきりさせることが重要です。故人のものとはいえ、すべてを残しておくのは現実的ではありません。ある程度基準を決めておかないと、遺品整理の当日に迷ってしまい進められなくなってしまいます。
当日、立会いするからと特に準備をしない人もいるのですが、予定通りに進まなくなってしまいます。まずは必要なものとそうでないものを分けて準備するようにしておきましょう。
重要書類など処分したくないものを明確にする
遺品のなかにある、重要書類など処分したくないものは明確に分けておくのをおすすめします。相続に関わる書類の可能性もありますし、解約の手続きが必要になる書類も出てくるかもしれません。すでにどこにあるのかわかっているのであれば、遺品整理の前に自分たちで回収しておくことも一つの方法です。
また、家具・家電のように運び出しが難しいものや実際に回収する時間が確保できないのであれば、簡単に剥がれないようなシールを貼っておくのをおすすめします。すぐに剥がれてしまうとわからなくなってしまうので注意してください。
希望する作業内容を伝えられるようにリスト化しておく
遺品整理では、希望する作業内容を明確に伝えられるようにリスト化しておくのをおすすめします。家のなかにあると思われるものの、探しても見つからないものがあれば、一覧にしてまとめておきましょう。
遺品整理業者はプロなので、効率的に探せる場合もあります。また、遺品のなかで処分せずにそのまま残しておいて欲しい遺品や、残しておいて欲しい遺品などもリストにしておきましょう。遺品整理当日はバタバタすることも多く、伝え忘れて処分してしまうリスクを抑えることに繋がります。
作業当日は電気や水道を使えるように準備する
遺品整理当日は、電気や水道を使えるように準備しておきましょう。遺品の量によっては、夕方ぐらいまでかかることも少なくありません。
夜に作業を行う場合、電気がつかないままだと思うように作業が進まなくなってしまいます。そのため、電気は解約せずにいつでも使えるような状態にしておき、当日に問題なく使えるか確認しておきましょう。
また、電気だけでなく水道も同じです。遺品整理のなかには清掃まで行っているケースもあります。
作業に必要な手袋やマスクを用意する
遺品整理当日に立ち会う場合、作業に必要になる手袋やマスクも用意しておきましょう。遺品整理は、長時間の作業になることも多くホコリの多い環境で過ごすことになります。
ハウスダストによるアレルギーのリスクを減らすためにも、マスクをした状態で片づけるようにしておきましょう。部屋の状態によっても変わりますが、手袋も用意しておくと安心です。
遺品整理の具体的な進行手順
遺品整理の基本的な進行手順について見ていきましょう。
・リストをもとに仕分け作業
・残すものと処分するものとリサイクルで分ける
・仕分けが終わったあとは保管方法を考える
・廃棄物の処理をする
・整理が終わったあとは掃除をして清潔に保つ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
リストをもとに仕分け作業
事前に作成したリストをもとに仕分けの作業を行います。
部屋ごとにどのようなものがあるのかをまとめておき、処分するものと残しておくものを丁寧に仕分けます。リストがないと、それぞれの基準で片付けなくてはいけなくなり、時間もかかってしまいます。リストをもとにして仕分け作業を進めていきましょう。
残すものと処分するものとリサイクルで分ける
遺品のなかでも残して形見分けするもの、リサイクルをするもの、処分するものと分類しておくことが大切です。もし、遺族から形見分けとして欲しいといわれているものがあれば、遺品のなかで探せるようにリストにまとめておきましょう。
また、比較的状態のいいものや、新しいもの、ブランド物など価値の高いものはリサイクルに出せるように分けておきます。処分するものは袋にまとめて、部屋のなかをきれいにしていきましょう。
仕分けが終わったあとは保管方法を考える
遺品の仕分けが終わったあとは、どのように保管するのかも考えておきましょう。保管で使用できるような大きめの段ボールを用意しておき、中にいれておきます。段ボールは、忘れないように目立つところに置き、箱に詳細を記載しておきましょう。
具体的にいつまで保管するのか期日を決め、段ボールに書いておくのをおすすめします。遺品によって適切な保管方法も変わってきますので、取扱いに注意してください。
廃棄物の処理をする
遺品整理が終わったら、廃棄物の処理を進めていきましょう。大きな家具や家電をしょぶんする場合は、処理方法を事前に確認しておくと安心です。
自治体の粗大ごみで処分するにしても、収集日が決まっているためすぐに処理できるとは限りません。また、家からの持ち出しが難しい場合は、不用品回収業者に依頼することもあるでしょう。
廃棄物の処理は、スケジュールに合わせて進められるようにしてください。
整理が終わったあとは掃除をして清潔に保つ
遺品整理が終わったあとは、最後に掃除をして部屋のなかを清潔に保てるようにしておきましょう。余計な荷物がなくなりすっきりとした空間の今こそ、隅々まできれいにできると思います。
故人との思い出はたくさんあると思いますが、まずは今の部屋をきれいに清掃したうえで、家を売却する、引き渡せるようにしておきましょう。
遺品整理業者を選ぶ時のポイント
遺品整理業者選びで失敗しないためにも、選ぶ時のポイントを見ていきましょう。
・業界最安値や地域最安値など費用で判断しない
・ホームページがあるかどうか確認する
・コミュニケーションが円滑にとれるか
・契約書の内容をしっかりと確認する
それぞれ詳しく解説します。
業界最安値や地域最安値など費用で判断しない
遺品整理業者を選ぶ時に「業界最安値」や「地域最安値」などの費用を基準に判断してしまう人もいるでしょう。そもそも本当に地域最安値なのか疑問に思っている人もいるかもしれません。
なかには安いと謳っておきながら、実際の見積もりに反映されていなかったり、追加費用を請求してくるような遺品整理業者もあります。遺品整理において費用は重要な判断基準の一つといえると思います。
とはいえ、あまりにも相場に見合わない費用を請求してくる場合は、理由をしっかりと確認するようにしましょう。
ホームページがあるかどうか確認する
遺品整理業者は、ホームページの有無も確認するようにしておきましょう。ホームページがあるからといって必ずしも安心できるとはいえないものの、選ぶ時の一つの基準になると思います。
必要な資格を所有している業者なのか、提供しているサービスなどホームページを見て確認するのをおすすめします。特に遺品整理は、今まで積み上げてきた知識やノウハウが多い業者のほうが、柔軟に対応してくれる可能性も高くなります。
コミュニケーションが円滑にとれるか
遺品整理業者を選ぶ時は、コミュニケーションを円滑にとれる業者かどうかを確認しておきましょう。希望を伝えたときの対応や、お客様としてしっかりと気持ちに寄り添ってくれるかどうかも確認してください。
特に遺品は、故人や遺族にとっても大切なものだからこそ、雑に扱ったり適当な対応をする業者は信用できません。
契約書の内容をしっかりと確認する
契約書の内容をしっかりと確認しておくことが大切です。契約書とは、具体的な作業内容や金額において合意した証明のような役割を担っているものです。契約書の内容は、業者が遵守するべき項目について記載されており、何を重視しているのかがわかりやすくなります。
きちんとした作業を行っている業者は、契約書と一緒に同意書も用意しています。契約書の中でわからないことがあれば、その場で確認しておきましょう。
まとめ
遺品整理を依頼する前に、まずは希望を伝えられるようにリスト作りから始めていきましょう。当日に向けて水道や電気、備品などそろえるものもたくさんあります。とはいえ、遺品整理で大切なことは、故人や遺族の気持ちです。遺品整理当日は、効率的に片付けるためにも気持ちの準備をして迎えるようにしておきましょう。
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