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「ゴミ屋敷」と「汚部屋」の違いは?セルフチェック&片付けのコツを解説

家が散らかっていると、「もしかしてうちって汚部屋?それともゴミ屋敷……?」と、不安になりますよね。本記事では、両者の違いをわかりやすく解説。あなたの部屋がどちらに当てはまるのかがひと目でわかるセルフチェックリストもご用意しました。さらに、自力で片付ける方法や、業者に頼むべき目安、費用の目安まで丁寧にご紹介します。

ゴミ屋敷と汚部屋はどう違うの?

一見、ゴミ屋敷と汚部屋は似ていますが、実はその状態や深刻度にははっきりとした違いがあります。
汚部屋は散らかったことで生活しにくくなっている状態を指します。一方でゴミ屋敷は、ゴミや不要な物があふれて、生活空間が完全に機能しなくなっているような状態を指します。

ゴミ屋敷の場合、悪臭や害虫などで近所に迷惑をかけてしまうこともあるため、自治体から行政指導が入るケースも。
つまり、汚部屋よりゴミ屋敷の方が、状態としてはかなり深刻です。

項目

ゴミ屋敷

汚部屋

物の量・状態

大量のゴミ・不用品が床や家具に積み上げられ、通行困難

ゴミや物が散乱し埃や汚れが目立つが、通行可能な範囲あり

衛生・安全リスク

悪臭・害虫・火災・崩落のリスク高い

ホコリやカビ・虫の発生はあるが火災ほどではない

条例・行政対応

多くの自治体で対応可能。市町村条例による勧告・命令・撤去あり 

法的措置対象外。放置が続くとゴミ屋敷の段階へ移行

住人や社会への影響

近隣生活に悪影響。訴訟や強制撤去の事例あり

主に本人のストレスや利便性の低下、アレルギー・気分低下などの懸念

ゴミ屋敷とは

ゴミ屋敷とは、家の中や外にゴミや使わない物が大量にたまり、住んでいる人だけでなく、近所にも影響が出ている状態を指します。例えば、玄関前までゴミが積もっていて通れなかったり、悪臭や害虫が発生したり、火災のリスクが高くなったりするケースも少なくありません。

環境省の資料でも「屋内外にゴミがたまり、安全や生活環境に大きな支障をきたす状態」として問題視されています。こうした深刻な状態に対処するために、多くの自治体では「ごみ屋敷条例」を定め、状況に応じて指導や行政代執行による強制撤去ができる仕組みを整えています。

汚部屋とは

汚部屋は、ゴミ屋敷ほどではないものの、部屋の中が物やゴミで散らかっていて、掃除や整理が行き届いていない状態のことをいいます。
たとえば、床に服やコンビニの袋が散乱していたり、ホコリやカビがたまっていたり、食べ終わった容器がそのまま放置されているような状態です。

ただし、汚部屋は基本的にその人の生活空間の問題で、周囲に迷惑をかけていなければ法律で処罰されることはありません。とはいえ、この状態を放っておくと、やがてごみ屋敷化するリスクもあるため、なるべく早めに片付けに取り組むことが大切です。

参考:環境省

参考:八王子市

あなたの部屋はどっち?セルフチェックリスト

以下のチェック項目に、いくつ当てはまるか数えてみましょう。数が多いほど、今の生活環境に改善が必要なサインかもしれません。

内容

チェック

1. 床に物が積み重なっていて、歩きにくい

 

2. 食べかけの食品や飲みかけのペットボトルが放置されている

 

3. 悪臭がする・虫が発生している

 

4. 家具や棚の上にも物やゴミが山積みになっている

 

5. ホコリやカビが目立つ

 

6. よく使うものの置き場所が分からず、探し回ることが多い

 

7. 掃除は来客の予定があるときしかしない

 

8. ゴミ袋が溜まりがちで、定期的に捨てられていない

 

9. 水回り(キッチン・トイレ・浴室)が汚れていて使いにくい

 

10. 部屋に居ると気分が重くなり、やる気が出ない

 

11. ゴミや不用品が玄関・ベランダなど屋外にも置かれている

 

12. 家族や近隣から部屋の状態を指摘されたことがある

 

判定目安

  • 0〜4個:軽度の散らかり。片付ければすぐに快適な空間に戻せます。

  • 5〜8個:中程度の汚部屋。生活習慣を見直し、片付けの仕組みを作ることが大切です。

  • 9個以上:ゴミ屋敷予備軍の可能性大。なるべく早く片付けを始めるか、専門業者への相談を考えてみましょう。

9個以上チェックが付いた方は、一人で悩まずにまずはプロに相談するのがおすすめ!以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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ゴミ屋敷や汚部屋になる原因は?

ゴミ屋敷や汚部屋は、単に「片付けが苦手だから」といった一言では説明しきれません。実はその背景には、毎日の生活スタイルや心の状態など、さまざまな要因が関係しています。

ここでは、主に以下の2つの視点から原因を整理していきます。

  • 生活習慣やライフスタイルの乱れ
  • メンタル面の影響(ストレス・うつ傾向)

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

生活習慣やライフスタイルの乱れ

汚部屋やゴミ屋敷になってしまう背景には、日々の生活リズムや住まいの環境が大きく関係しています。具体的には、次の4つが主な原因として挙げられます。

  • 忙しさや時間不足による先延ばし
  • 収納スペースの不足・使いにくさ
  • 買い物癖・収集癖
  • 身体的制約(病気・ケガ・高齢化)

忙しさや時間不足による先延ばし

仕事や家事、育児などに追われる毎日では、掃除や片付けがつい後回しになりがちです。「今日は疲れたから明日でいいか」が積み重なると、気づけば手がつけられない状態になってしまうこともあります。

収納スペースの不足・使いにくさ

収納が少なかったり、出し入れしづらい場所にあると、物が自然とあふれがちになります。「どこに何をしまったか分からない」状態が続くと、片付けが億劫になり、散らかりが常態化してしまいます。

買い物癖・収集癖

「安かったから」「いつか使うかも」と買い足してしまい、物が増えていくパターンです。こうした“ためこみ”の傾向は、心理学では「ホーディング傾向」と呼ばれており、片付けを難しくする一因になります。

身体的制約(病気・ケガ・高齢化)

持病やケガ、高齢による体力の衰えで、思うように片付けができなくなるケースもあります。特に一人暮らしの高齢者では、無理をして体を壊してしまうリスクもあるため、早めに支援を受けることが大切です。

メンタル面の影響(ストレス・うつ傾向)

「やる気がないから片付けられない」と思われがちですが、実際にはメンタルの状態が深く関わっているケースも多く見られます。ここでは、以下の3つの観点から原因を整理します。

  • うつ状態やストレスによる無気力
  • 散らかった部屋がさらなるストレスを生む悪循環
  • セルフネグレクト(自己放任)

うつ状態やストレスによる無気力

うつ症状があると、何かを始めるためのエネルギーが湧かず、掃除や片付けなどの行動に移れなくなります。「やらなきゃ」とは思っていても、心と体がついていかない状態です。これは意志の弱さではなく、心の不調が引き起こす自然な反応です。

ゴミ屋敷化する心理と解決方法は?

散らかった部屋がさらなるストレスを生む悪循環

散らかった空間は、視覚的にも精神的にもストレスになります。「片付けなきゃ」というプレッシャーに押しつぶされてしまい、余計に気持ちが沈み、さらに何も手につかなくなる……そんな悪循環に陥ることもあります。

セルフネグレクト(自己放任)

自分の身の回りや生活環境を気にかけなくなる「セルフネグレクト」は、汚部屋やごみ屋敷の一因になります。高齢者に多いとされますが、実は若い人にも起こりうる問題です。孤立や心の疲弊が背景にあることが多く、放置すると深刻化するリスクがあります。

参考:厚生労働省

ゴミ屋敷や汚部屋を放置するとどうなる?

「片付けなきゃ」と思いつつも、なかなか行動に移せない方は少なくありません。しかし、放置を続けることで思わぬリスクを抱えてしまうこともあります。

ここでは、放置が引き起こす5つの主なリスクをわかりやすく整理しました。

  • 経済的損失
  • 法律・火災リスク
  • 健康やケガのリスク
  • 対人関係や社会生活への影響
  • 法律・火災リスク

経済的損失

リスク項目

内容

資産価値の低下

ごみ屋敷化によって住宅の売却価格や賃料が下がる

修繕・清掃費用

放置すると原状回復に高額な費用がかかる可能性がある

契約・更新トラブル

賃貸契約の更新拒否や、次の入居審査で不利になることがある。原状回復費が高額になり、契約更新や入居審査で不利になる可能性あり

法律・火災リスク

リスク項目

内容

行政勧告・代執行

自治体によって、指導や強制的な清掃(代執行)が実施されることがある

法律違反の可能性

廃棄物処理法・空家特措法などの法令違反となるリスクがある

火災・発火リスク

ゴミが自然発火や放火の原因となり、火災が発生しやすい

損害賠償・訴訟

周囲に被害が及んだ場合、民事訴訟で損害賠償を請求される可能性がある

健康やケガのリスク

リスク項目

内容

呼吸器疾患・感染症

カビや細菌の繁殖により、喘息や肺炎などの病気を引き起こすことがある

害虫・害獣の発生

ゴキブリやネズミなどが住みつき、感染症や衛生被害の原因となる

皮膚炎

不衛生な環境で皮膚トラブルが生じやすくなる

ケガ

床の散乱物で転倒する恐れがある

精神的ストレス

散らかった空間がストレスを増大させ、うつ傾向を悪化させることがある

対人関係や社会生活への影響

リスク項目

内容

近隣トラブル

悪臭や害虫の発生で、苦情や通報に発展しやすい

家族・友人との疎遠

人を家に呼べず孤立。人間関係が希薄になる

信用の低下

生活の乱れが仕事や対人関係の信頼性に悪影響を及ぼす

ゴミ屋敷や汚部屋を自力で片付ける場合

ゴミ屋敷や汚部屋を自力で片付ける場合、部屋の広さや状態によって所要時間が大きく変わります。下記に、間取りごとの作業時間と主な工程の目安をまとめました。

片付けの手順と必要な日数の目安

間取り

自力で完了までの目安

主な作業内容

1K/1R

6〜10時間程度

ゴミの仕分け・袋詰め・掃除

1LDK

12〜15時間程度

上記に加え、粗大ゴミの手配・細かな分別

2LDK

18〜25時間程度(複数日に分けて作業)

家具の移動・水まわりの清掃・整理整頓

3LDK以上

24〜30時間以上 または1週間程度

複数人での作業が必要。自力での対応は限界がある場合も

手順例

  1. ゴミの分別・袋詰め
  2. 粗大ゴミの手配(自治体への申請・回収日確認など)
  3. 掃除(ホコリ、床、水まわり)
  4. アルコール除菌・換気

注意点

  • ゴミの一時保管は収集日まで衛生的に管理すること。
  • 雑菌や臭いが発生しやすいため、数日空けず一気に片付けることが理想です。

片付けの際に悩みがちな壊れた家具や家電の処分。できるだけコストを抑えたいなら、自治体の回収サービスを活用するのがおすすめです。

自治体の無料回収サービスを活用しよう!

ゴミ屋敷や汚部屋を業者に片付けてもらう場合

ゴミ屋敷や汚部屋を業者に依頼する場合は、費用はかかるものの、自力では難しいレベルでもスムーズに片付けられるのが大きなメリットです。ここでは、費用の目安と業者に頼むメリットを具体的に解説します。

業者に依頼する場合の費用の相場

間取りの目安

費用の相場(税込)

備考

1K・1R

10万〜15万円前後

軽度のごみ屋敷。1日で作業終了が多い

1LDK〜2DK

15万〜25万円前後

ごみ量や家具量によって差が大きい

2LDK〜3DK

25万〜40万円前後

複数人・複数日作業。階段上げ下げで追加費用あり

3LDK以上

40万円〜

一軒家・ファミリー層。リフト車や大型機材使用も

オプション費用

害虫駆除、消臭、特殊清掃など

状態により追加。事前見積もりで確認が必要

※地域や業者によって価格は異なります。上記はあくまで目安です。

業者に依頼するメリット

メリット

説明

即日・短期間で作業が完了する

自力で数日かかる作業でも、業者なら1日で完了することもあります。

分別・搬出・処分まで丸投げできる

重い家具や細かな仕分けなど、全て任せられるので負担が大きく軽減。

害虫駆除や消臭などの追加サービスがある

状況に応じて除菌や消臭、特殊清掃などの対応も可能です。

心理的負担が大幅に軽くなる

片付けへのプレッシャーから解放されます。

近隣トラブルを未然に防げる

悪臭や害虫による通報・苦情を避けるための対策になります。

女性スタッフの対応が可能(業者による)

デリケートな作業も安心して任せられます。

業者に依頼する場合の費用相場は以下のコラムで確認できます。

ゴミ屋敷の片付けの費用相場と失敗しない業者の選び方

「自力で片付けるのはしんどい……手伝ってほしい!」と思った方、ぜひ、以下のフォームよりお気軽にご相談ください!

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ゴミ屋敷や汚部屋の片づけ、自力?業者?

下表では、部屋の状況に応じた重症度と、適切な対処法の目安を示しています。ご自身の状態がどのレベルか、ひと目で判断できます。

重症度

状況の目安

おすすめの対処法

低〜中

どこから手をつけていいか分からない

作業を小分けにし、短時間から着手してみる

モノの仕分けに精神的・体力的限界を感じる

一部プロに任せ、負担を軽減する

中〜高

ごみの山が膝〜腰の高さに達している

自力は困難!早めに専門業者を検討

害虫や悪臭が発生している

近隣トラブルの恐れ。即時対応が必要

水回り(キッチン・風呂・トイレ)が使えない

衛生リスクが高い。業者対応が最優先

上記のセルフチェックで「中〜高」だった方は、以下のフォームよりお気軽にご相談ください!プロが責任を持って対応させていただきます。

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よくある質問

Q1:「ゴミ屋敷」と「汚部屋」に法律上の違いはあるの?
法律で明確に区別されているわけではありません。ただし、自治体によっては「ゴミ屋敷」に関する条例があり、悪臭や害虫など近隣に影響が出る場合は行政が介入することもあります。

一方「汚部屋」は、基本的に個人の生活空間の問題とされ、行政指導の対象外となるケースがほとんどです。

Q2:女子の方が汚部屋になりやすいって本当?

一部の調査では、女性の方が「汚部屋傾向」があるとされています。服や雑貨が多くなりやすいことや、来客の少なさで片付けのモチベーションが低下すること、またストレスやうつ傾向が影響するとも言われています。ただし、これはあくまで傾向であり、個人差が大きいのも事実です。

Q3:片付けに何日くらいかかる?

軽度の1K・1Rなら6〜10時間程度が目安。2LDK以上や重度の状態では、数日〜1週間以上かかることも。体力的・精神的に不安がある場合は、無理せず業者への依頼も検討しましょう。

Q4:業者に頼むのって恥ずかしい。どうすればいい?
「こんな状態、人に見られたくない……」という気持ち、とてもよくわかります。でも、片付け業者はこれまでに何十件、何百件もの現場を見てきた“片付けのプロ”。実際、多くの人が「もっと早く頼めばよかった」と感じています!

「男性スタッフには抵抗がある」という方は、女性スタッフを指名できる業者に依頼しましょう。まずは一歩ふみ出して、安心できる環境から相談してみてくださいね。

Q5:片付けたあと、また汚部屋に戻らないコツは?
「モノの定位置を決める」「モノを増やさない」「毎日5分だけ片付ける」など、少しずつ習慣化することが大切です。そもそものストレス要因や生活スタイルを見直すことも効果的。定期点検やサポートを利用する人も増えています。

参考:中野区

参考:厚生労働省

まとめ

「ゴミ屋敷」と「汚部屋」の違いを知ることで、今の自分にとって最適な対処法が見えてきます。片付けは、無理をせず“自分のペース”で始めることが大切。「一人では難しいかも…」と感じたときは、専門の業者に頼るのも立派な選択肢のひとつ。心地よい暮らしを取り戻すために、できることから少しずつ行動を始めてみましょう。

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